新たな投資に回す余剰資金をがあるわけではありませんが、保有候補の観察は常に行っています。
最近気になっている銘柄のひとつがVRSN(ベリサイン)です。株価はここ1年下落傾向が続いています。
ここ5年は一定の範囲で上下を繰り返しているようです。
VeriSignとは
インターネットインフラストラクチャ及び、ドメインネームレジストリサービスのプロバイダー企業です。
レジストリとして.comや.netで終わる1億7000のドメインを始め、その他トップレベルドメイン(.nameや.cc)の管理運営を行っていたり、世界に13あるグローバルインターネットルートサーバーの内2つの運営しています。
直近の決算(前年Q1との比較)
収益等
前年比で収益は5.5%の成長、営業利益は7.3%の成長、純利益は8.6%の成長しています、
あと、非常に高い利益率が確認できます。
株主還元
配当はありませんが、純利益以上の自社株買いを行っています。
自社株買いにより、前年の96%の株数に減少しています。
一株利益も前年同期比12.9%成長しています。
財務
この企業もMCD(米マクドナルド)や、SBUX(スターバックス)のように株主還元により債務超過状態のようです。
ドメイン登録数減少(.com.net)
2024年Q1終了時の.com.netの登録数は1億7250万件で、前年より27万件(1.3%)の減少だったようです。新規登録数も2023年Q1時は1030万件にたいし、2024年Q1では950万件にとどまっているようです。
中でも、中国ではQ1の期間で36万件減少しており、成長を阻害する要因となっており、2024年中もこの影響はつづくことを予想しているようです。
最後に
.com.netなどメジャーなドメイン管理は、一見独占的で美味しく見えますが、ICANNとの契約によってVerisignへ委託されているだけなようで、契約が更新されないというリスクや、現在直面しているドメイン登録数の減少や、債務超過である点などが懸念点があります。
反面、長年安定に運用してきた実績から、(よほどのことがない限り)ICANNとの契約は更新され続けるというだろうという意見もあることや、高い収益性と安定性は非常的に魅力的な企業に見えます。
流行りのAIのように、派手や急成長はこそありませんが、インターネットインフラとして欠かせない企業で、個人的にも面白い銘柄と感じており、もう調査を続けていきたいと思います。