無料オンラインゲームが収益を上げられる理由を体験してみた

事の始まり

きっかけは投資先である※Sea.limtedのオンラインゲームについて理解を深める必要があると感じたことです。(※Sea.limtedは、シンガポールに拠点を置く、ゲーム・Eコマース・フィンテックの3つの事業を柱にしているインターネット企業です)

 

 

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基本無料のオンラインゲームがなぜ収益を産めるのか?

ゲーム好きの私は、売り切り型のゲームについてはユーザー目線で理解をしているつもりです。しかしオンラインゲーム・・・特に基本無料のMMORPGなどのような大型のオンラインゲームの経験はなく、なぜ基本無料のゲームが収益を上げることができるのか、なぜ課金する人がでてくるのかがいまいち理解できませんでした。

なので、実際に無料オンラインゲームを体験し、課金する側の心理や、課金に導くための施策をユーザー目線から体験すべく数カ月遊んでみることにしました。

 

選択したオンラインゲーム

Garena HPより

投資先のSea.limtedゲーム部門であるガレナHPより作品を選択することに。選択したのは、ゾンビがいるオープンワールドでサバイバルするゲームUndawn(アンドーン)です。

あとから知りましたが、テンセント傘下のスタジオが開発し、Sea.limtedに供給していたようです。

 

 

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戦闘はTPS(三人称視点)方式のシューティング(武器は銃器類)、相手はゾンビや敵対勢力のNPCのみならず、一部PVP(プレイヤー同士の戦い)もあり、戦闘規模は個人や数人のチームから数十人規模の大規模戦闘もあります。

キャラクターメイクも用意されており、性別、髪型と色、顔立ちを好みに設定したり変更が可能に。服や小物類も数々用意されています。

他には建築要素もあります。

 

ゲーム単体の感想

コンテンツを遊びつくすには、相当のプレイ時間が必要であり、無料でこんなに遊べるのかと正直驚きました。

 

反面、無料ゲームのアラもあり、NPCキャラクターの使いまわし、無駄に移動をさせてシナリオのボリュームを稼ぐ、シナリオの練り込みが甘い、などが見受けられました。

 

全体を通して、無料にしては頑張っているが、他にも面白いゲームは少なくないというのが私の正直な評価です。

 

オンラインゲームならではの感想

少し前にメタバースという概念が流行りましたが、オンラインゲームは仮想現実の世界と言え、良くも悪くも現実世界と同等のコミュニティとして機能している印象です。

具体的には、多くのプレイヤーにとってゲーム自体が楽しいというより、コミュニティと交流するツールとしてゲームを楽しんでいるように感じました。

 

課金要素

課金要素は、ステータス強化部品、乗り物、服装や建築材料や家具などの見た目に関するものが用意されています。

 

運営の課金への誘導手法

ゲームをプレイして、投資家目線でどのように課金へ誘導しているのかを考察していみました。

①快適に遊ぶために

課金による、利便性に差を設けることで、課金へ上手く誘導しているようです。

 

例えば移動手段。広大なマップにはワープポイントが点在していますが、ワープポイント間の移動は個人の乗り物で移動します。もちろん無料でも初期保有のバイクや、材料を集めることで乗り物を作成することが可能です。しかし最高スピードや操縦性は課金商品にはかなわないように差がつけることでうまく誘導しています。

 

他には、時間をお金で買う概念もあります。無料で最大限ステータスの強化を進めようとすると、数々のクエストという名の作業をこなす必要があり、日々膨大な時間をゲームにつぎ込むことになります。この膨大な作業を設けることで、課金の利便性を高めていると言えます。

②承認欲求を満たす為に

建築やサバイバル要素がありますが、基本的にはバトルゲームです。

強いステータスを持つプレイヤーは対モンスター、PVP戦問わず、味方から称賛され、敵からは畏怖される絶対的な存在です。

強さこそが最大の権力であるゲームの世界では、サラリーマン程度の資金力でも手軽に俺TUEEEEEが実現できてしまいます。私は俺TUEEEEEを体験していませんが、強プレイヤーの発言や振る舞いを鑑みるに、特定の人にとっては、とても気持ちの良い体験のようにも見えました。(権力が人を狂わせるのは現実もゲームも同じようです)

 

現実世界にも、他社に認められたい人が多いように、仮想現実の中にも大勢います。トーナメントやイベントなどで、うまくプレイヤーの承認欲求をくすぐる仕組みを作っているように感じました。

 

③自己満足や交流の為に

ゲームでは自身の分子であるキャラクターを介して、他プレイヤーと交流します。

現実世界で自身がおしゃれを楽しむかのように、キャラクターに服を着せ変えたり、髪型を弄ったり、季節に合わせて家や内装を切り替えたりと仮想現実での交流を楽しんでいる人も少なくありません。

現実世界と同じく、適宜流行りを作り出すことで、購入にうまく結びつけているようにも感じました。

 

④セールや割引などでお得感を演出

ネットショッピングでもそうですが、このようなものは一度買わせてしまえば、支出に対する心理的ハードルが激減します。つまり初めての人に課金させるよりは、一度以上課金した人に支出させる方が容易であるということです。

新規の課金を促す為・・・かどうかは分かりませんが、適宜、古い商品をセールや抱き合わせで割安感を出して販売しています。

 

最後に

最近、テンセントがらみの投稿が続いたので、そろそろ本業の投稿(投資、米国株、節約など)に戻りたいと思います。

私自身かなり時間を費やした体験でしたが、オンラインゲームのビジネスをある程度知ることが出来良い体験でした。

 

 

 

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