日本の消費者としても、米国株投資家としてもドル円の動向が大変気になるところですが、ニュースで円売りの投機筋という話を目にします。
財務大臣は「投機的な動きも見られる」「ファンダメンタルズ(経済的な基礎条件)に沿ってない部分もあるのではないか」と発言しています。
日米金利差からドル円を考える
よく現在の円安は日米の金利差が要因だと耳にします。なので確認してみました。
日米の短期金利
米短期金利は、2022年3月に0.25%から0.5%へ利上げを開始、現在5.5%の水準です。
日本の短期金利は2016年からマイナス金利でしたが、2024年3月にマイナス金利解除を決めました。
日米の長期金利
米長期金利(10年債利回り)のチャートはこんな感じ。
日本の10年債利回りも上昇傾向ですが、アメリカの長期債は現在4.5%付近、日本は
0.8%付近でかなり低い水準です。
長短ともに日米の金利差が開いたタイミングで円安が急速に進行、あとは長期金利の動きに連動しているようにも見え、確かに金利差が縮小されれば、円安は是正されそうです。
問題は・・・
日米金利差の縮小には、アメリカの利下げ、もしくは日本の利上げ、もしくはその両方が必要です。
アメリカでの利下げ期待は昨夜発表のCPI数値により後退しました。(いつかは利下げするのでしょうが)
(ロイター様記事より)
www3.nhk.or.jp(NHK記事より)
イオンは物価上昇で消費者の節約志向が高まる中で、プライベートブランドの商品が好調だったそうです。
日本の利上げは、賃上げを消費につなげていけるかにかかっていると思われます。
財務大臣と、投機筋。いったいどちらの見通しが正しいのでしょうか。