国交省、国産自動車メーカーへの立ち入り検査で私が思うこと

昭和の最後の年に生まれ、平成・令和と生きてきた私にとって、日本はものづくり大国であり、その頂点に君臨するのが自動車メーカーだと思っています。(今でも)

 

jp.reuters.com

そんな、安全や信頼が求められる、自動車メーカー数社の型式指定申請の不正が発覚し国土交通省の立ち入り検査が入るという記事です。

 

私の感想

数年前に不正で世間を騒がせた三菱自動車、日産、スバルなど(燃費など)に、今回対象のメーカーを合わせると、国内の主要自動車メーカーが何らかの不正が発覚していることになり(ここ数年だけでも)、これは偶然ではないように思えます。

(記事には一部不正は、基準より厳しい試験をしていたとあり一見問題のないようにも見えますが、試験基準・・・つまり決められたルールを順守しなかったことが問題なのです。)

 

私は、プライム市場(昔で言う一部上場)製造企業の勤務経験から、これら不正の根本は、企業が目先の利益を最優先し、削ってはいけないコストを削った結果招いたのではないかと考えています。

 

企業や上の人間は、安全・品質・法令順守が大事とは常々口にはしますが、平時の本音は(わざわざ言葉にはしませんが)利益第一です。それぞれを大々的に掲げるのは問題が起きた時だけです。

問題が発生しても、表面上の対策だけで、構造的な問題には踏み込まれないことが大半です。ですから、忘れたころに(5年とか10年とか)同じような問題を繰り返していることが多いです。(もしくは表面化しないか)

 

企業は利益を稼ぎ続ける事が存在意義でもありますが、このような目先の利益第一主義と、それを末端に押し付ける構造的な問題に取り組まないと、また不正は繰り返されるだろうと予言しておきます。(認証制度の問題も指摘されたり議論され始めていますし、不正の原因のひとつだと議論誘導されるかもしれませんが、不正の構造や根本原因はそこではありませんので勘違いされないように)

 

そして不正の連発はいつかは信頼の失墜を招き、目先の利益以上の損失を招くであろうことを、三菱自動車は実践していることを忘れてはいけないのです。

 

これが国内の自動車メーカーだけならよいのですが、他の製造業、その他企業にまで利益第一主義が蔓延していないとよいのですが・・・

 

 

 

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